■組合総研では毎年、会員の皆さまと共に“先人の知恵を知る研修視察旅行”として「歴史教養ツアー」を企画しております。各地の史跡を訪ねて教養を深めることはもちろんですが、会員間の親睦を深めることも目的のひとつです。
 
「賢者は歴史に学び愚者は経験に学ぶ」とは、ドイツの鉄血宰相ビスマルクの有名な言葉です。書物を通して、キラ星のように輝いた先人の知恵と経験を学んでいくことは、何事においても事をなすには必要不可欠でしょう。経営者として時代を読み、何を活かしどこを補強すれば生き残れるのかを考える。次の時代を予想し、誤りなく先手を打つことが出来るのかどうか。あたりまえの事ですが、これがなかなか難しい。私ども組合総研では、ただ単に座して瞑想にふけるのではなく、そこに出かけ、そこの空気を感じ、そこの人々から実際の歴史を肌で学習していきます。
 

 
2017年 >>> 企画中です
 

 
2016年
第13回歴史教養ツアー 青森県「ねぶたの歴史、奥入瀬清流の自然」 縄文時代の扉を開く! 圧倒する歴史・文化・自然・景観 

6月4~6日、毎年恒例の組合総研主催「第13回歴史教養ツアー」が行われた。今回は組合総研・坪田理事の故郷である青森県にて、六ケ所原燃PRセンターなどの施設や、縄文時代のものと伝えられる三内丸山遺跡を見学。史跡観光を通じて人類史を学ぶと共に、参加者同士の交流を深める良い機会となった。

<参加者の声>六ヶ所村がイメージと違って、風力発電やソーラーパネルもあり、びっくりしました。ただ、PRセンターだけを見ると、原子力発電所は皆がいう様な悪いものでもないような気にさせられる。確かに、原子力で恩恵を受けている人はたくさんいるでしょうが、使用済み燃料を深さ300m以上の地下深くに埋めるといっているが、永遠に続けられるものでもないし、やはり本当のことを話してほしい。

<参加者の声>行く前からすごく楽しみにしていました。それで、実際に青森に来られて、とても幸せです。個人ではなかなか広範囲を見学できないので、今回参加してよかったです。食事も豪華で美味しいし、3日間、お腹も満足しました。スタッフの皆さん、お疲れ様でした。

<参加者の声>奥入瀬がよかった。癒された。緑が大阪と違うし、気持ちがよかった。参加して本当によかった。奥入瀬は何ていいところだと感じた。心が洗われる。

<参加者の声>ちゃんと斜陽館、三内丸山遺跡と歴史的なところも見学し、原発問題に関係する施設、六ヶ所村も見学し、青森の観光も取り入れ、盛りだくさんな3日間で、参加してよかった。

<参加者の声>ねぶたは紙で作られたものに絵を描いていてとてもきれいでした。三内丸山遺跡では、実際に竪穴住居の中に入り、昔の人はどうやって寝ていたのかを想像しました。十和田湖では、船に乗っているうちにもやも消え、十和田湖が澄んでいることに気がついた。奥入瀬は絶対にいい。

<武代表の総括より> 歴史教養ツアーに、業界以外からも幅広いご参加をいただき、誠にありがとうございます。2003年、生コン産業が関西にできて50年の節目に、関西一円合同の画期的な集会を開きました。その集会で、中小企業のための人材育成や研究をするシンクタンク組織を作ろうと約束したのです。圧力で潰されたりと、色々な経緯はありましたが、この組合総研ができたのも、その集会での提言を形にしたものです。今後も組合総研は、皆さまの支えをもとに発展していきます。ご協力に心から感謝を申し上げます。


 

 
2015年
第12回歴史教養ツアー 兵庫県みのたに「山田の里」 史跡豊富な箕谷を自由散策&武代表の講演会も実施 

10月3日4日、1泊2日の日程で組合総研主催の「第12回歴史教養ツアー」が行われた。今回は史跡豊富な神戸市北区箕谷付近を各グループで自由散策としたほか、宿泊した「みのたにグリーンスポーツホテル」では武代表の講演会も行われた。

【武代表講演会より抜粋】 お疲れ様です。どうでしたか?いつもはまとまって行くのですが、今回はそれぞれがバラバラに行きました。ですから、皆さんがどこへ行かれたか良く分からないですが、箕谷付近には、神社仏閣とか歴史由緒のある、観るところが沢山ありましたね。
実は神社仏閣は、全国でだいたい16万位あるそうです。昔は神社仏閣が地域コミュニティの重要な場で、お祭りとか色々なことを神社仏閣を通じてしていたわけです。ところが最近は、少子高齢化でお祭りも充分にできないような状態になっていると聞きます。都会では核家族化もあり、地域でお隣とのお付き合いがほとんどないとも聞きます。昔は旅行へ行ったりするとお隣さんへお土産を渡したり、またお隣さんからも頂くなどというお付き合いが普通でした。そういう地域の繋がりがあれば、泥棒が入るとか、色んなことがあった時に地域の人がちゃんと見てくれて安心ですよね。もう一度昔のように、地域に根ざしたお寺さんとか神社とか、そういうところを通じてコミュニティが取れたら良いなと思います。
この歴史教養ツアーも、そういう歴史に触れながら、お互いこの様に顔を合わせて、そして話をしていけば、色んな出会いも生まれます。人間というのは一つの出会いによって劇的に変わる場合がありますよね。そういう意味で、この歴史教養ツアーを今後も続けていきますので、よろしくお願いしたいと思います。
さて、歴史から学ぼうとしない者は同じ事を繰り返す、そういう運命にあるとスペインの哲学者が語っています。世の中には歴史から学ぼうとしない人が結構多いんです。特に地位の高い政治家とか官僚とか、大手会社の社長とかに多い。最近のニュースで、フォルクスワーゲンという、歴史があり凄く信用度の高い会社がごまかしをしていた。また、東芝は経理のミスみたいなことを言っているんですが、あれは詐欺行為ですよね。「ブランド」としてほとんどの人が信頼を寄せているのに、完璧にそれを裏切っているわけです。ロシアのことわざのように「頭から腐っていく」わけです。
安倍総理は世界に向かって「福島の放射能は完全にブロックしている」と平気で嘘を言う。普通はね、総理大臣ってトップですよね、そういう人が嘘を言ったら「ごめんなさい、あれはどうしてもオリンピックを誘致したいから嘘を言ったんです」と、こう素直に謝ってくれたら良いのですが。やっぱり人間というのは、率直で謙虚じゃなければいけません。地位の高い人ほどそうじゃなきゃいけないと思うんです。

(中略)我々の生コン業界は、本当に皆さんのご支援によってしっかりと闘った結果、労働条件は結構安定しています。しかし、法律を無視して滅茶苦茶に人をこき使うブラック企業と言われる会社が外食産業やIT産業に多い。最近は建設会社にもずっと広がっているようです。これは労働法制度がどんどん変えられて行ってる影響も強い。 経団連という経営者の団体がありまして、この経団連は年収400万円以上の人は残業代を無しでと、こう言っています。400万円以上なら、かなりの人が該当します。いくら残業してもタダですよ、いま経団連が考えているのは。そうやって労働法制度をどんどん規制緩和する。つまり、安い、使いやすい労働者を大量に作りあげて、それで大企業が利益を得ようとしているのです。

(中略) 80年代まで、わが国は「総中流」と言われ、あまり格差が無かった。90年代から格差がグーンと開いてきた。ですから、もう一度みんなが豊かになるような、そういう社会を。その原資は324兆円という大企業内部留保を1割使うだけで充分できるのです。そういう方向に政治も経済も転換させていく。こういう時代状況になっているんじゃないかと思います。

 

 
2014年
第11回歴史教養ツアー 和歌山「1200年の高野山」 高野山の「歴史の奥深さ」&紀州に「医聖・華岡青洲の偉業」を伝える紀の川市・青洲の里 

組合総研主催の「歴史教養ツアー」は11回目を数え、7月26日(土)、近畿生コン関連の経営者、労働側、ご家族を含めて83名の参加をいただき、和歌山県の「高野山 奥の院」と同県紀の川市にある「青洲の里」を訪れ、同地が誇りとする歴史的事物に学び、その真髄の一端に触れた。今回は、地元和歌山県生コンクリート協同組合連合会にプランの策定から協力いただき、また参加者からは多くの満足の声も届いた催しとなった。今後も組合総研と各地協組との連携が実現できれば、今回同様内容の充実につながるだろう。同協組には感謝の意を表したい。

【今回の旅程から】文化を重視する和歌山の県民性に学ぶ

2004年「ユネスコ世界文化遺産」に登録された高野山は、日本仏教界の一大聖地であり、武田信玄、織田信長、豊臣家、前田家など戦国武将の墓が点在するまさに歴史の集結地。歴史の奥深さに触れた後、昼食場所の宿坊では、高野山の精進料理と、宿坊独特の雰囲気で先人たちの自然観を体得した。

組合総研・武代表理事は「今回で11回目の教養ツアーだが参加者も83名と多くを数え、これは和歌山協の方々や全港湾の皆さんの予定数以上の参加があってのこと。今回の旅程に関して、和歌山の関係者方々に事前にご苦労をお掛けしたこと、あらためて感謝申し上げたい。人間は環境の動物とはいうが、暑いことは暑いものの、下界からすると随分涼しいと感じます。あと3、4時間この自然を楽しんでいただきたい」と挨拶。

奥の院では、高野山観光ガイド協同組合のガイド、青洲の里の従業員の方々の、どちらも地元有志が自らの地のもつ特有の歴史を大切に伝える朴訥ながら丁寧な姿勢が伝わり、歴史を大切にするツアーの根本趣旨に適った説明をしていただいた。

この後、江戸時代に世界初の全身麻酔による乳がん手術に成功した、紀の川市の誇る医聖・華岡青洲の偉業を讃えて建てられた診療所兼医学校『春林軒』を訪れ、身分を問わず庶民のための医術普及に全生涯をかけた人物像を学んだ。
有吉佐和子著の小説や映画で知られる『華岡青洲の妻』の舞台の地が昔のままに残され、歴史を学ぶ絶好の機会となった。参加者の中には華岡青洲を知らない層もおり、歴史教養ツアーで埋もれた歴史偉人や事物の発掘に努めることの重要性が確認された。また地元の自然産物主体のJA紀の里ファーマーズマーケットでの買物なども盛り込むが、疲労が残らない程度で帰路に着くことができ、総体的によい感触の結果となったものと総括できた。

【参加者の声】「想像をこえていた…」
◆普段、集会とか会議でしか顔を見ない経営の方などとも話ができ、歴史の一コマも学べました。
◆高野山では様々な宗派の人が眠っているとの説明に感心しました。華岡青洲の里では、ずいぶん前に麻酔薬を作り、現在だとノーベル賞ものと聞かされ驚きました。
◆精進料理を初めて食べましたが、おなかいっぱいになりました。胡麻豆腐がとてもおいしかったです。
◆高野山でのパワースポットは、うわさ通りでした。個人ではなかなか来るきっかけがないので、毎年一回のツアーは楽しみにしています。
◆華岡青洲の里は、想像をはるかに超えていました。知らないことが沢山あったのでもう一度ゆっくり来たいです。
 

 
2013年
第10回歴史教養ツアー 京都府「蹴上琵琶湖疏水~貴船」 明治の土木技術を学ぶ 

<京都府指定史跡 水路閣とインクラインでタイムスリップ>

2013年7月20日、総勢78名の参加者がバス2台に乗り込み、『第10回歴史教養ツアーin京都』へ始動した。一行は歴史建造物が多く残る京都に入り、まずは土木技術史上極めて貴重な建造物、『蹴上インクライン』から疏水『水路閣』へと足を運んだ。

『インクライン』は、12ヶ所ある琵琶湖疏水の史跡の一つ。明治2年に東京へ都が移り、産業も人口も急激に衰退していく京都に、第3代京都府知事は京都に近く水量豊かな琵琶湖に着目。疏水を開削する。明治24年、日本初の水力発電所が蹴上に完成し、送電を開始する。高低差約36mの蹴上の船だまりと南禅寺の船だまりを結ぶ傾斜地にレールを敷き、艇架台を使って船を運ぶ施設で、昭和23年11月まで運転していた。
疏水事業の一環として施行された水路橋『水路閣』に向かうとき、インクラインの下をくぐる〝ねじりんぽトンネル(煉瓦を螺旋状に積み強度を出す)〟を潜り、南禅寺の境内を巡ると、まるで映画のワンシーンのような光景が目に飛び込んできた。お寺のイメージとはかけ離れた煉瓦造りの水路橋。参加者は水路閣の橋脚のアーチ構造を見て昔の技術の素晴らしさを感じ取っていた。
この優れたデザインは京都を代表する景観として昭和58年7月1日、「疏水運河のうち水路閣及びインクライン」として京都市指定史跡に指定された。水路閣は、上下水道水や水力発電のために、今も毎秒2tの水を流し続けている。水路閣の煉瓦は色あせているが、参加者は手を触れ、時を刻んだ美しさを感じとっていたのではないか。

再建復興という受難の歴史の中でも庶民信仰の中核として大きな働きをはたしてきた本能寺へ移動。同寺は、本能寺の変の後に豊臣秀吉の命により、現在の場所に移転している。住職からは「本能寺の能という字は、度重なる焼失にあい右の2つの『ヒ』を『去』という意味で字形を変えた」と聞く。

昼食は京都市内から山間にバスを走らせ、夏の暑さを忘れさす清流のリゾート地「貴船」に向かった。この日、川床が初めての方も多く、「ゆっくり楽しんで味わえ、満足しました」や「美味しかった」と、名物川床料理を心ゆくまで味わい、日頃の疲れがとれた様に、皆一様に顔がほころんでいた。

武代表理事が計画時に「皆が1日中、寄る」、「皆が1日行動を共にし、美味しい料理と談笑を交え、業界がまた新しい明日に向かっていける」と話していたが、概ねその目的に添えたのではないか。
業界が低迷する今、歴史のある貴船川床で、しかも大人数が一緒に食事をとる。これこそが皆が一丸となり、業界を盛り立てていこうとする証だ。
 


歴史教養ツアー 過去の開催
第9回 奈良薬師寺と自然農法
第8回 滋賀県湖東「菜の花プロジェクト」
第7回 徳島県鳴門市「賀川豊彦を尋ねて、鳴門ドイツ館~大塚国際美術館」
第6回 大阪堺市「仁徳天皇陵から急灯台、堺の産業」
第5回 岩手県葛巻町「地域活性化への道のり」
第4回 和歌山が生んだ偉人 浜口梧稜と南方熊楠
第3回 映画鑑賞「ジプシー・キャラバン」
第2回 近江聖人、近江商人に学ぶ(2007年9月9日)
第1回 奈良明日香村を訪ねて(2007年3月17日)